鍼療日・ニュース
コラム
京都にて② 足腰と腎
京都はゆっくり歩きたいですね。史跡だらけです。もちろん寺社仏閣など名所も多いわけですが、住居の軒先に石碑が立つなど、目的地までの徒歩移動が楽しい。
街そのものが史跡。路地に郷愁が、昭和の下町な雰囲気もある。佇まいは映画のセットのようです。
こちらは人気中華料理店の糸仙さん。家族4名で個室に案内いただきました。価格も手頃で、北野界隈では超オススメ。予約必須です。いろいろ食べましたが、具のない酢豚に感動しました。
そんなことで2日間2万歩ずつ、合計4万歩を越えました。足腰にくる歩数です。
足腰に御利益がある神社といえば「護王神社」です。御所の西、烏丸通り沿いを寄り道してお参りしました。狛犬ならぬ狛いのししがお迎えです。
和気清麻呂を主祭神としますが、由緒はさておき清麻呂のあしなえ(足萎)がいのししのおかげで治ったと縁が説かれています。いのししは十二支にいう「亥」ですが、「猪」と字が違いますね。本来の十二支は動物ではなく、陰陽五行説に基づいて時刻や方位などを表す度数なのです。亥は方角では北北西、五行では「水」にあたり、水は漢方医学にいう腎の性質です。護王神社の足腰守護は、腎が足腰を主るためと思われます。また、腎は排尿や脳・脊髄の運営にも関わります。加齢とともに腎が弱り、比例してこれらの能力も弱るとされます。近年は、高齢者における食事や運動を重視するなど、フレイル(身体・認知機能の低下)防止の取り組みが急がれています。まさに腎の病証です。当院では、腎の虚弱には腎の経絡経穴に鍼をしたり、腎兪(腰部のツボ)に灸をすえて腎を補います。
腎の弱い方は、こんなことを考えながら護王神社をお参りすると、良い気が得られるかもしれませんね。