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コラム
桜
ようやく満開ですね。これは明治通り千駄ヶ谷小学校前の交差点にある名物の桜です。曇り空でちょっと見栄えしませんが、今年も見事に咲いています。
この桜は白く、葉も早く出ることが特徴です。山桜、野生種の一種だそうで、大島桜というとか。この木は花が散ったあとの実も多かった記憶があります。花弁と葉とで重いために枝が若干開くため、とても迫力があります。
桜の後ろのビルに私の修業先の神宮前鍼療所があります。昨日、所属学会の会議に行った際に撮りました。この桜を眺めると、内弟子時代の10年間、1997年から2007年の思い出がよみがえります。
桜はいつからたのしまれているのか。調べたところ、銘木総研株式会社のコラムを拝見しました。平安時代は、渡来の梅が都で栽培され、歌にも多く用いられているのに対し、桜は山の野生のもので都には少なく、神聖視されていて一般的ではなかったようです。前回のコラムで陰陽五行説の日本化について記しましたが、やはり遣唐使廃止によって国風文化が醸成されることで、梅よりも桜が好まれるようになったのではないか、とのことでした。興味深い。
現在の桜の8割は、江戸時代に作られたソメイヨシノとのこと。こうして都心に咲く山桜も良いですね。
ふりかえってみると、古代の神聖な桜に見守られ、野生的な力強さに励まされていたように思います。
お近くの方はぜひ。