鍼療日・ニュース
活動報告
京都仏眼鍼灸理療専門学校で講演
2025年12月20日(土)、京都仏眼鍼灸理療専門学校の卒後研修会に登壇しました。
年末にあって、当日は18℃の小春日和…。宿泊していた烏丸御池から七条川端まで4㎞ほど歩きました。
宿泊していたので荷物が重く、暑くなってへばってしまいました。

思ったより時間が掛かり、到着は講演10分前。担当の上田先生が玄関で待ち構えていました。心配かけました。

仏眼卒後研修会は一年に一回程度おじゃましていますが、前回は今年の1月ということもあり、このところシリーズで参加いただく方々がいらっしゃいます。講演内容も続きを考えつつ、あたらしく学生さんも参加するので双方にとって有益になるよう、冒頭に前回のスライドを使用して「前回の振り返り」を行いました。

毎年みかける方、新規の学生さんを含めて、積極的に参加して下さいました。やはり実技をみたいのですね。

一般的に「ツボを得る」とは、核心を突く意に使いますが、我々はまさにツボを核心として捉え、確信を持って施術を行うことが全ての基本になります。しかし、これが難しい。次年度があれば要穴(361経穴のうち最も重要な経穴)の捉え方に進めたいと思います。

上田先生が実施した参加者アンケートを報告いただき、一定の評価をいただいたとホッとしています。
その中で、「いろいろな経絡治療があるのですね」とコメントいただきました。この場を借りて説明します。
経絡治療とは「あらゆる症状を経絡の虚実と捉え、補瀉によって治癒に導く随証療法」と定義します。この下に、先生方、師匠筋、会派で工夫があるわけです。私は現在、経絡治療学会の学術部長を担当していますが、経絡治療を語るとき、①前提となる根拠、②従来の説、③師の教え、④教育の現状、⑤私の臨床での展開、以上を心がけています。
①と②はコメントいただいた方が知る経絡治療と変わりないはずですし、立場上なるべく平均的な説明を重視しています。
③はもちろん師匠によりますが、一般的に代々行っている流れであっても、先代と当代で違いがありますし、同じ師であっても年代によって違いがあると思います。内弟子、外弟子でも違いがでるでしょう。しかし、それ以上に私の話が違って感じたとすると、大きい要素は④と⑤と思います。
④と⑤は研究の成果といえます。研いで究め、小さい単位の根拠とする。どのような立場で教育に関わるか、また臨床もどのような施設で、ベッドは何台で、施術時間の想定、等々の変数によって、変わるものと思います。矛盾するようですが、そのためには膨大な情報をなるべくそのまま受け止める必要もあります。当院のコンセプトを「移ろいとともに、成す技術」とするのも、私自身これからも学びによって変化するつもりだからです。また会いましょう。